鬼舞辻無惨

鬼舞辻無惨は、すべての鬼の始まりにして、鬼殺隊の宿敵となる最強の鬼。千年以上前に不治の病を治すための薬を服用し、その副作用で鬼となった。不老不死の肉体と圧倒的な再生力、攻撃力を持ち、自身の血を与えることで新たな鬼を生み出してきた。冷酷かつ自己中心的で、部下にも厳しく、従わぬ者には容赦のない制裁を加える独裁的な性格を持つ。最大の弱点である太陽の克服を目指し、日光を克服した禰豆子を狙う。人間の姿を自由に変え、男女問わず様々な姿で人間社会に溶け込みながら暗躍してきた。恐怖と支配で鬼たちを従わせ、長年にわたって裏から人間社会を脅かし続けてきた、物語最大の敵である。

上弦の壱:黒死牟(こくしぼう)

黒死牟は上弦の壱で、最強の鬼。かつては人間の剣士であり、鬼殺隊の始まりに関わった存在。月の呼吸を使い、圧倒的な剣技と再生能力、肉体の異形化で敵を圧倒する。弟・継国縁壱への執着から鬼となり、数百年を生き続ける中で最強を追い求めた。理性を保ちつつも、人間としての未練と嫉妬が深く残る悲劇的な存在であり、その過去は物語の核心にも関わる。

上弦の弐:童磨(どうま)

童磨は上弦の弐で、宗教団体の教祖の顔を持つ異質な鬼。常に明るく丁寧な言葉遣いをするが、感情を持たず、人の死に対して一切の悲しみを抱かない。氷を自在に操る血鬼術を使い、広範囲の戦闘に長ける。過去に胡蝶カナエやしのぶと因縁があり、女性を多く食べてきたことで力を得た。狂気に満ちた無感情さと残虐さを兼ね備えた、底知れぬ恐ろしさを持つ鬼。

上弦の参:猗窩座(あかざ)


猗窩座は上弦の参で、至高の武を追い求める格闘型の鬼。強さを至上とし、弱者や女性を嫌う。破壊殺という血鬼術を使い、素手での高速かつ強力な攻撃を得意とする。人間時代には恋人と師匠を失い、絶望の中で鬼になったという哀しい過去を持つ。煉獄杏寿郎との激戦や、炭治郎たちとの戦いを通じて、その信念と苦悩が浮き彫りになる、最も人間味のある鬼の一人。

上弦の肆:半天狗(はんてんぐ)


半天狗は上弦の肆で、臆病で卑怯な性格の鬼。危機に陥ると、怒りや喜びなど複数の感情を持つ分身を生み出す血鬼術を使い、それぞれが強力な能力を持つ。過去には自身の罪を一切認めず、他人を責めることで逃れてきた人物だった。逃げ回りながらも執念深く戦い、最後まで命乞いをする姿は、弱さと悪の根深さを象徴している。多面性としぶとさが際立つ存在。

上弦の伍:玉壺(ぎょっこ)

玉壺は上弦の伍で、壺から自在に現れる異形の鬼。芸術家を自称し、残虐で歪んだ美的感覚を持ち、人間を材料にした“作品”を好む。血鬼術では壺を使って水や魚を操り、空間移動も可能。人間時代から異常性を持っており、自己中心的で極めて残忍。対戦相手を見下し、勝ち誇る姿が多いが、強者に対しては恐怖も見せる小物さもある。奇怪さと不気味さが特徴の鬼。

上弦の陸:堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)

堕姫と妓夫太郎は、二体で一組の上弦の陸。堕姫は華やかで冷酷な性格で、帯を使った血鬼術を操る。一方、兄の妓夫太郎は毒のある鎌を使い、汚く陰湿な戦い方をするが、妹思いの一面を持つ。2人は過酷な過去を共に生き、深い絆で結ばれている。人間時代の貧困や差別が鬼となる背景にあり、悲劇性と執着が彼らの強さの源。兄妹の絆が印象的な上弦の鬼。